2018年3月23日金曜日

結婚式のムービー撮影の機材の話

3月23日。
そろそろ4月。
4月から新生活が始まるという方も多いかと思います。

ウチキフィルムは引っ越すとか、転職するとか、大きく変わるということはないのですが、撮影に使うカメラを変えました。
2月末からジワジワですが、カメラを買い換えました。

今まで撮影の道具(機材)についてはほとんど書いてきませんでした。
理由は2つあります。

ひとつは、書き出すとキリがないから。
カメラ、レンズ、マイク、ジンバル、三脚などなど。
語り始めるとキリがない。

もうひとつは、結婚式を挙げるカップルにとって重要なことは、『どのカメラで撮っているか』ということよりは『どんな人間がどんな映像をどんな気持ちで撮っているか』ということだと思うからです。

今回書こうと思ったのは、カメラを変えるにあたって色々と調べているうちに海外のウェディングビデオグラファーが(主にYoutubeですが)たくさんtipsをあげているのに、日本のウェディングビデオグラファーの機材の情報がほとんど出てこないという状況でした。
もうちょっと結婚式のムービー撮影について、日本語の情報があっても良いのかなと思いました。
そんなわけで、Youtuberって感じでもないので、とりあえずブログでざっくりと書いてみます。


①カメラの話。


ちなみに今までのカメラはこちら。


キャノンの5Dマーク3。
写真だったら今でもメインカメラで使っているフォトグラファーはたくさんいるんじゃないかな。
もちろんムービーでも、いい感じで撮れるのでまだまだ現役バリバリだと思います。
このカメラについてはとっても思い入れがあるのですが、それはあまりに個人的な話なのでまたの機会に。

不満としては
・4Kが撮れない。⇒マーク4も撮らせる気がない仕様になっている。
・レンズを含めるとデカイ&重い。


で、新しく使うカメラ。


パナソニックのGH5。

今までのカメラと違ってよいところ。

・4Kが撮れる。
撮れるファイル形式が多いです。

・ボディで手振れ補正をしてくれる。
手振れ補正のないレンズでの手持ちの撮影も出来るようになりました。

・レンズをつけてもコンパクトに収まる。

一応悪いところも書いておきます。

・高感度の性能が弱い。=暗いところに弱い。
・センサーサイズが小さいのでそんなにボケない。


で、もうひとつのカメラ。
パナソニックのGH5S。


GH5の派生機種です。
ミラーレスの一眼カメラですが、動画に特化したモデルです。

GH5との違いは
・高感度性能を大幅に強化している。=暗いところでも大丈夫。
・手振れ補正はついてない。

本当はもっといっぱいあるんですが、分かり易いところでいうとこんな感じ。

この2つの機種を組み合わせて運用していきます。
事例が増えてきたら、使用感なども含めて書いていきたいと思います。
(あんまり要望はないかもしれませんが・・・)


カメラでの手振れ補正について


カメラの手振れ補正機能は付いてると、とても便利です。
手振れをうまいことおさえてくれるので、一脚がなくても見やすい映像が撮れます。
一脚NGという状況でもなんとかなります。(あまりないですが・・・)

ただ勘違いしてはいけないのは、手持ちは『手持ちという表現』だということです。

手持ちで撮るとカメラマンの呼吸だったり、心の動きまで画面の揺れを通して伝わってきます。
そこには強い臨場感が生まれてきます。

一脚を使って撮る映像とは別のものです。
なので、手持ちで撮るのは、『手持ち』という手法で撮ったほうが良い場合に手持ちを選ぶようにしています。

ウチキフィルムでウェディングは基本的には安定した映像をベースにくみ上げていきます。
当日の映像は僕の視点というのはもちろんあるのでしょうが、かなり客観的に撮っているつもりです。
素材としてお渡しする映像も安定して長く撮った映像が中心です。
いまのところ手持ちで結婚式を撮るという状況はほとんどありません。
そういう理由で、手振れ補正が付いていないGH5Sも導入しました。
結婚式(特に披露宴)では『とにかく暗い』という状況が多いのです。



②レンズの話。


カメラを変えるとレンズも変わります。
いままでは多くの状況でズームレンズでまんべんなく撮りきるというスタイルでした。
ただカメラがコンパクトになった分、センサーサイズも小さくなり、ズームレンズだとボケにくくなり画の力が弱いなぁと感じることは多いです。
なので、単焦点レンズをメインにしていくことにしました。

単焦点レンズの良いところは
・ボケる。
・明るい。
・コンパクト。

良くないところは文字通り『単焦点』なので、ズームが出来ません。
なので、画角を変えるには自分が動かないと行けません。

その分、パーティーの展開の読みがとても重要です。
もっともっと研ぎ澄まして撮影に臨んでいきたいと思います。

とりあえず最初に買った3本。

・フォクトレンダー ノクトン 42.5mm f0.95



いわゆるポートレートレンズ=人をキレイに撮るレンズです。
f0.95というのを簡単にいうと、めっちゃ明るく撮れるということです。
開放で使うとすごく柔らか過ぎるので、少し絞って使っています。


・フォクトレンダー ノクトン 17.5mm f0.95


すこし広めに撮れるレンズです。
人と背景(空間)を同時収めたい時に使います。
こちらも少し絞って使います。

・SLR MAGIC 10mm T2.1


ジンバル用の広角レンズとして購入しました。
本当はフォクトレンダーの10.5mm f0.95というレンズが良いのですが、予算的にこちらになりました。
メーカー的に?日本で流通していないので、これだけ新品のレンズ。
初めての海外アマゾンを使いました。
届くまでちょっとドキドキしました。


全部マニュアルレンズで、せっかくのハイテクなカメラ性能を生かしていないかもとも思いますが、とりあえず最低限はこんな感じ。


以上で、終わると本当にただのカメラ好きのおじさんのブログになってしまうので、カメラを変えることでどうして行きたいかも書きます。


4K


今は結婚式もファミリームービーもフルHDで撮っています。
カメラが変わって、4Kが撮れるようになりました。
すごく簡単に言うと、より鮮明に撮れるようになります。

なので、徐々にですが4Kにしていきます。
すぐに全部を変えることは難しいです。
データ量がものすごく大きくなるので、撮影よりは編集への負担が大きいです。
まずはファミリームービーから順次変更していきます。
ウェディングについても徐々に4Kで撮る機会を増やしていきます。

結婚式のムービーは長さは様々ですが、記録として、思い出として注文する人が多いと思います。
プロフィールムービーの素材として持ってきていただくVHSをデータ化した映像などは画質より何よりも撮っている人(ご両親)の愛に圧倒されることがあります。
でも、僕は友人でもご両親でもなくプロとしてのサービスしています。
そうである以上、どれだけ理窟をこねたって、画質的にキレイに見れたほうが良いに決まってます。
だからなるべくキレイな画質で撮影をしていこうと思っています。
そんなわけでまずはカメラを入れ替えました。


どんどん出てくる新しい機材ですが、なるべく上手に取り入れて今までと違った映像を作っていきたい。
でもカメラを変えても、本質的な部分は変わらないでいたいと思います。
常に変わっていきたいし、その中で常に変わらないものをもっていたいと思います。

今後ともウチキフィルムをどうぞ宜しくお願い致します。

ウチキフィルム 打木 健司
ウチキフィルムのホームページはこちらから↑




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