2018年4月26日木曜日

結婚式の繁忙期の話。

4月26日。
気づけばゴールデンウィークもすぐそこです。
3月~4月、打ち合わせして、前撮りして結婚式当日を撮って編集して、日々が駆け足で過ぎていきます。
ウェディング業界の繁忙期の中にいます。


結婚式業界の繁忙期とは?


ざっくり言ってしまうと、春なら3月~6月、秋なら9月~11月です。
単純に暑すぎず、寒すぎず外に出やすい季節が結婚式の繁忙期です。
それ以外が閑散期となります。

その中でも集中する時期が、10月~11月の中旬くらいまで。
このあたりが本当の繁忙期。
もしこの時期で大安or友引は結婚式が多い日になります。
普段はほとんどの人が気にしないですが、結婚式だけはお日柄(主に六輝)を気にします。

ざっくり今年のカレンダーで言うと、
10/7(日・大安・三連休中日)
10/14(日・友引)
10/20(土・友引)
11/4(日・大安)
とかは多いんだろうなと思います。

全体の結婚式の件数が多ければ多いほど、式場の予約はもちろん、ドレスなどの衣裳の予約なども早めに埋まっていきます。
ヘアメイク、フォトグラファー、ビデオグラファーなどなど指名を受けて仕事をしている人のスケジュールも早い段階で埋まっていきます。
なので、結婚式当日にお気に入りのドレスでお気に入りのフォトグラファーに撮ってもらいという人は早く動き出したほうが良いかと思います。

1月、2月という閑散期でもお日柄が良い日は人気があります。
中でも大安で土曜日となるとピンポイントで集中したりもします。
そういう場合も少し早めにドレスを決めたり、頼みたいスタッフを指名しておくことがお勧めです。




ウェディングムービーは繁忙期と閑散期でどう違うか?


会場提携の業者で働いていた経験と持ち込み業者として働いてる経験を元に、『そういう傾向がある』ということを書きます。
会場提携業者と持ち込み業者ではかなり異なってきます。


会場提携業者の場合


提携業者と言っても、ウェディングだけを撮って生計を立てている人というのは少数の社員だけです。
それ以外は案件に応じて随時、ビデオグラファーに外注しているのが実態です。

社員ビデオグラファーがみんな上手とは言いませんが、その会場の商品の平均点くらいのものは撮れる人です。
閑散期の場合はそういった社員ビデオグラファーに当たることが多いです。
繁忙期は社員で回りきれない案件を外注します。

なので、相対的に繁忙期は外注のビデオグラファーにあたる可能性が高いです。
では提携業者の外注ビデオグラファーのクオリティとはどういうものか?

答えは、ピンキリです。
社員よりもはるかに上手な人もいます。
逆にどうしてビデオグラファーになろうと思ったんだろう?という人もいます。

どういったビデオグラファーに当たるかは運です。
多くの場合、指名が出来ないので、早めに注文すれば良いビデオグラファーに当たるというわけでもありません。

会場の提携業者の泣き所は、『来た依頼は原則すべて受けなければならない』という所にあります。
それはたとえばプランナーがお客様から受けた発注をし忘れていてもです。
だからすべての案件が出揃うまで、人員を固定することが出来ません。
前日にプランナーからの発注漏れの連絡があって、撮影会社のすべての人員のスケジュールが変わることさえあります。

すべての依頼の数が本来手配できる人員を超えることもあります。
そういうときにはとにかくツテを辿って人を探します。
万策つきて『ビデオカメラを持ったことある』というレベルでも経験者を探すということもあります。

ただし、そういう人を手配する場合は社員が部分的なフォローなどができる場合もあるので、もはやビデオグラファーではない人が担当しても何とか商品として成立させています。
そういうこともあります。
もちろん繁忙期の納品の中のごく一部の話です。
中には、めったにその会社で撮らない、凄腕のビデオグラファーが担当してサンプルのクオリティーを超えて納品されることもあります。

非常に残念なのですが、本当に運でしかないです。
もし繁忙期や大安・友引に挙式予定で、ウェディングムービーのクオリティーを運を天に任せたくなければ、持ち込みという選択肢も考えてみてもよいかもしれません。

持ち込み業者の場合


持ち込み業者の場合は、提携業者とは違い、スタッフが足りなければ売り切れに出来るので、繁忙期・閑散期のクオリティーの影響は比較的少ないです。
ただし業者によります。
ウチキフィルムも持ち込み業者なので、他社の分析というのをしています。
持ち込み業者といっても2種類あると思っています。
分かりやすい見分け方があります。
それは『値段』です。
身も蓋もない話かもしれませんが、結構間違いないかなと思います。
もちろん実際にサンプルの映像を見て値段に見合っているかの判断は必要です。


①薄利多売型
提携業者より安いということを売りにしている業者。

フリーになってウェディングの撮影をしていると、10月~11月には問い合わせホームにメールが来て仕事を依頼されることがあります。
大体、時間設定がピンポイントで、業者しか使わないような言葉(式宴とか)が並んでいて、よく見ると撮影会社からの発注で、ホームページを見ると価格はとても安く設定されています。
そういう連絡が来るのは決まって、大安の土曜日の2週間前とか。
さすがにそんな日のスケジュール空いてるカメラマンなんかいないよっていうタイミングです。

連絡のタイミングを考えて透けて見えるのは、スケジュールが空いていれば誰でも良くて「質は問わず」という感じです。

繁忙期に外注するのは提携業者と同じですが、社員カメラマンなどによるフォローなどはもちろんありません。
持ち込みでの撮影とはそういうことです。
基本は一人で出来ることがすべてで、現場で誰も助けてはくれません。
その仕事をスケジュールが空いてるというだけの面識の無いカメラマンに撮影を依頼しようとしている。
正直、怖い話だなと思います。

もし安いことを売りにしている業者さんに発注する場合は繁忙期・閑散期関係なく、カメラマンの指名ができるか?
打ち合わせができるか?など細かく確認してみることをお勧めします。



②品質重視型
価格は提携並みかそれ以上だけど、とにかく品質を売りにしている業者。
こういった業者は指名ができて、打ち合わせが出来ることがほとんどです。

10月~11月に結婚式を挙げる予定で、ムービーにこだわりがあって、確実に良いものが欲しいという場合はこういう業者がお勧めです。
持ち込み条件さえ厳しくなく、価格に納得ができるなら、一番良い選択になるかと思います。

後から同じ日に問い合わせがあっても、指名と打ち合わせが出来るカメラマンというのは限られているので必然的に売り切れがあります。
指名が出来る業者というのは、閑散期でももちろん指名ができます。
指名が入ったら売り切れとなります。
品質重視でカメラマンを探す場合は、繁忙期・閑散期関係なく、良い人が見つかったらまずスケジュールを聞いてみるのが大事なポイントです。

品質重視のビデオグラファーを選ぶデメリットは、値段は会場と同様ですが、業者や会場との連絡・確認などの間を取り次いだり、場合によっては交渉などが必要になることです。
ミキサーから音を綺麗な録音すること、挙式会場で自由に動けること、より早い時間に会場に入って可能な限りのセッティングをすること。
品質を求めるには、ビデオグラファーの撮影技術ももちろんですが、それなりに撮影環境の確保が大事になります。
また打ち合わせなども会場と別になるので、その分時間を取られてしまうこともデメリットではあります。


以上、結婚式の繁忙期とウェディングビデオ業界の繁忙期の現実について書いてみました。
そんなわけで、ゴールデンウィーク。
秋の結婚式について何かを決めるというカップルも多いと思います。
少しでも参考になれば幸いです。


ウチキフィルム 打木 健司
ウチキフィルムのホームページはこちらから↑






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