2016年2月24日水曜日

日比谷パレスでのウェディング 撮ってだしムービー編

2月の24日。
すこしずつ暖かくなって、また寒くなっての繰り返し。
体調の管理が大変ですね。


さて、本日は1月に撮影させていただいたウェディングの模様を紹介します。

1月、東京で降る降るといわれた雪が、降らなかった日。
日比谷公園内にある『日比谷パレス』というレストランでのウェディングを撮影しました。

日比谷パレス


映像自体は公開できないのですが、当日の様子を映像からの切り出し画像でご紹介させていただきます。


日比谷でのレストランウェディング


打ち合わせの際の結婚式のイメージは、今のウェディングのトレンドを反映しながらも、手作り感もしっかりと感じられる、こだわりに溢れた結婚式。
新郎新婦ともにお花に関するお仕事をされているので、会場装花・装飾は特に大切なポイントになると思いました。

オーダーは当日全てを撮影して後日編集するウェディングハイライトと、挙式までを収録して披露宴の結びに上映する撮ってだしムービー。
前撮りについてはすこし恥ずかしいとのことだったので、演出は極力せずに、自然な状態をそのまま撮ることができるシチュエーションを選びました。
具体的には、1月1日に婚姻届の提出するその時に密着しました。

前回のブログにも書いたとおり、ハイライトと撮ってだしを組み合わせていただくと、2人で結婚式を撮るので全体のクオリティーが上がります。
今回、挙式までの撮ってだしだったので、2人のビデオグラファーで撮れた撮影範囲は準備~挙式とケーキ入刀~披露宴結びまで。
つまりほとんどのシーンを2名体制で撮影が出来ました。

メリットは計り知れません。
お客様にとって喜んで頂けるポイントは、記録性の向上です。
ハイライトのクオリティーを落とさずに、手紙や謝辞などは全て収録して、素材として納品できました。

今回の会場の場合、レストランという場所柄、会場内に柱が多めでした。
撮影のポジションや動線を読み間違えると、進行を撮り漏れる可能もありましたが、2人で撮ることでどちらかは良いポジションで撮影ができました。

入り時間は「なるべく早く!」


さて、当日。
こだわりを形にするために出来る限り早く現場に入りました。
(少しだけ早すぎて会場開いてなかった…)

2人の来館の1時間前、花屋さんやプランナーさんの準備から撮影を開始しました。

日比谷パレスの結婚式準備
(お花屋さんの会場装飾はかなりしっかり作りこんでいく感じでした。)

日比谷パレスのパーティー会場
(メインテーブルはこんな感じ!)


挙式までの撮ってだしがある場合は、なるべく多くのシーンが撮れる・作れるように心がけています。
そうすることで、自然と映像に流れが生まれるからです。
テンポよくさまざまなシーンが展開されると、「次、どうなるんだろう?」と観客に思わせることができます。
すごく単純ですが、ムービー全体を構成する上では大切なポイントだと思っています。

そんなこんなで、何も起きていないように見える朝一番の準備の時間も忙しく、動き回ります。
挙式前に撮れるシーンは

会場の準備
来館~私服で受付を準備する2人
セッティングを終えた会場や受付
ブライズルームのメイクシーン
日比谷公園での写真撮影
受付
リハーサル
親族紹介などなど

4階建ての建物を行ったり来たりしながら撮っていきます。


受付はマスト!

日比谷パレスの受付
(お花の仕事をされているお2人の受付はお花がいっぱいでした。)

挙式前の受付はマストだと思っています。
理由はいくつかあります。

①受付周りには、2人が用意するものが多いです。
つまり2人のこだわりが出る場所であるということ。
そこには必ず2人を表現するためのヒントがあります。

②受付を頼む人=お金を任せられる人=信頼できる人=2人と関係が近い大事な人・重要人物という可能性が高い。

③ゲストをメインに撮れる場所です。
そのことが撮ってだしの素材として大切な機能を持ちます。

撮ってだしの映像では、早い段階でゲストを映すことは大切です。
それはゲストに自分が写る可能性を知らせることが、映像を見る上でのフックになるからです。

※フックとは、映像を見続けるモチベーションを与える要素のことを指す言葉です。


私服とドレス、変化を撮るのが映像の醍醐味。

日比谷パレス
(ドレスを着る前にお2人で会場の最後の仕上げをしていました。)

来館~私服での準備する2人が撮れるケースは少ないですが、撮れるととても良いことがあります。
その後のドレスアップした2人の映像がグッと引き立ちます。

撮ってだしという面でも大切な役割があります。

結婚式の映像の中で最強のコンテンツは、新郎新婦の2人です。
それもゲストの前では見せない2人の姿を撮ることが出来れば、ゲストとして観る価値のある撮ってだし映像となります。
それらも序盤に提示する必要があります。
なぜなら、次にもっと面白い?素敵な?2人の姿が映し出されるかもしれないというのも、貴重なフックになるからです。

感動的な挙式~編集開始

日比谷パレスのチャペル

屋上階での人前式。
新婦入場から涙を誘うような素敵な結婚式でした。
なんとか雪も降らず、雨も降らず。

フックは何か?


挙式撮影を終えると、急いで編集作業に入りました。
挙式前に待合室や受付などで、レストランのフロア全てを使っている都合上、パソコンのセッティングが挙式後にしかできませんでした。
なので、パソコンを立ち上げるところから。
バタバタと作業をして、乾杯が終わるころには編集作業自体は終わります。
(あとはパソコンが頑張って、DVDに書き出す作業なので、撮影に戻れます。)

肝心のフックは、2人が公園で婚姻届を書くシーン。
このスタートで見慣れた結婚式のエンディングムービーではなくなるので、フックはバッチリでした。

前撮りを絡めると複雑になるので、分かりやすく伝わるように事前に構成は作ってあります。

特にJ-POPだと歌詞が分かるので、事前に画のイメージまでが出来ています。
今回は絢香の「ありがとうの輪」。
『ママのカサカサに荒れたその手が』で始まる歌詞。
家族や友人への感謝の歌です。
歌詞のテーマが全てではないですが、イメージを作る上での大事なヒントです。

最初の20秒が出来ていて、構成も組んでいて、どんな画を選べばいいかも分かっていると、作業はとても順調でした。

上映時のリアクション

日比谷パレスの撮ってだし
(婚姻届を思い出の公園で書いてもらいました。)

実際に上映したときのゲストのリアクションはとても良いものでした。

なによりも上映前の花嫁のお手紙が素晴らしかったので、上映する環境としては最高でした。
お手紙の内容を踏まえて、挙式の映像を観ると新婦やお父さんの涙の意味が深く伝わってきました。
結婚式はいろんなものが複雑に影響しあって、構成されています。
撮って出しの映像のリアクションが良かったり、涙を流しながら観てもらえるのは、映像の理論とかテクニックがどうとかではなく、そこまでのパーティーの過程や2人の人柄の素晴らしさがあるからだと思います。

撮ってだしの映像の作り手として出来ることは、感動的な披露宴にいたるまでの伏線みたいなものを捉えることだけだと思います。
作品というよりは、披露宴の演出の一部。

とはいえ、事故なく上映できて、みんな泣いたり、笑ったりしている状況は嬉しいです。
『よかった。』って思いました。本当に。

パーティーの撮影やハイライトの仕上げについては次回、続きとして書きたいと思います。

ウチキフィルム 打木 健司
ウチキフィルムのホームページはこちらから↑


映画の中の結婚式について

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