2018年1月17日水曜日

プロフィールムービーの作り方

1月17日。
1月はウェディング業界的には閑散期。
そんなわけで年明けは箱根で温泉に浸かったり、ゆっくりしていました。
今週から本格的に撮影を始めて行きます。
そんなわけで今回はプロフィールムービーについて書いていきます。

プロフィール上映中はこんな感じ。


プロフィールムービー


プロフィールムービーは新郎新婦の子供の頃から現在までをまとめたムービーです。
ウェディングパーティーの定番演出。
多くの場合、新郎新婦の中座中に上映されます。
実際の数字は分かりませんが、撮影に入る結婚式では9割以上の確率で上映されているんじゃないかというくらい定番です。

そんなわけで婚礼ビデオの業界に入ってからずーっとプロフィールムービーを作っています。
もう数え切れないほどです。
お客様がテンプレートに合わせて入稿した写真をスキャナーでデータにして、編集ソフトで動きをつけて、音楽に合わせて切り替えて、テロップいれてという作業。

業界に入った頃(10年くらい前)は、今ほど手作りだったり、外部業者制作の持ち込みだったりが少ない時代でした。
プロフィールムービーを流したい人は会場に頼むことが多かったです。

なので、月に50件くらいのプロフィールムービーをひたすら作って、もちろん土日は撮影や撮ってだしもして、という感じです。
そんな風にして量産したものは正直、ほとんど覚えていません。
プロフィールムービーのために打ち合わせをするということは全くありませんでした。

『これは本当にもったいないことをしているんじゃないか?』、と思うことがありました。
月に50件プロフィールムービーを作るとすると、当然100人の人生の物語があって、50通りの結婚の物語があるはずです。
でも、多くは流れ作業でテンプレートに無理やり押し込められて、個性を奪われているようでした。
果たしてこのムービーは何なんだ?そんなモヤモヤは常にありました。
それは多くの撮ってだしや結婚式当日の映像制作でも同じように感じていました。



ウチキフィルムのプロフィールムービーの作り方


そんなモヤモヤがあったから、ウチキフィルムとして独立して、カップルとしっかり向かい合って結婚式を当日を撮影するようになりました。
お2人の子供の頃の話、家族の話、2人が出会って結婚するまでの話。
一通り聞いて、前撮りをして、結婚式を撮る。
それをギュッと5分にまとめます。
結婚式のダイジェストだけど、その2人がどんな人なのかがちゃんと分かる、ちょっとプロフィールムービーのようでもある。
そんな映像を作ってきました。

プロフィールムービーも同じスタンスで作っています。
まずはカップルのことを知ることから。


①打ち合わせをする


テンプレートがないので、まずお会いして打ち合わせをします。
「どんな2人なのか?」
プロフィールムービーで一番大事なのはそこだと思っています。
それを掴む作業です。
もちろん、どんな結婚式にしたいとか、ゲストにどんなことを伝えたいのか?、ということも伺います。


②2人のムービーの撮影をする


プロフィールムービーってだいたい写真のスライドショーです。
見せ方は日々進化していて、オシャレになってるなぁとは思います。
それも素敵です。
ただそういうものはインスタですぐ見つけられるので、ウチキフィルムはそういうものとは別のアプローチをしようと決めています。
だから2人とムービーを撮りに出かけます。
本当にそれだけで単純にゲストがいままで見たことないオリジナリティが生まれてきます。
打ち合わせの最初に『特別なものがないんじゃないか?』と不安を抱いているお2人もいます。
でもそんな心配はあんまり意味がないかもしれません。
結婚式に来る人は2人に興味がある人達です。
本人たちにとっての日常もゲストにとっては十分に興味の対象です。
それに経験上、話をしていれば必ず撮るべき何かがあります。

私服前撮りについてはこちらのブログ記事をご覧ください。↓
結婚式のムービー前撮りおすすめシチュエーション


③インタビューをする


第三者が話を聞くことで思いがけなく、感動的な話が出てくる場合があります。
これは自作では難しいポイントかもしれません。
スライドショーではないものになります。
お写真が用意できていれば、お写真についてお聞きします。
うまく話す必要はありません。
時々つっかえるぐらいの方が自然ですし、「らしさ」みたいものは伝わるかなと思います。


④素材は結構何でも使ってみる!


もちろんウチキフィルムも写真をお預かりしての制作もします。
ただしテンプレートがないので、写真だけじゃなくても大丈夫です。
今はスマホで簡単にムービーが撮れるので、ムービーを素材にすることも積極的に提案しています。
昔の部活の映像だったり、お父様が撮られたビデオなんか最高です。
これは経験上ですが、プロフィールムービーで写真より動画が流れている時間の方が会場のリアクションは大きいです。


⑤BGMは権利関係をクリアできるもので作る。


BGMに関してはアイサムに登録している音源から選んでいただくか、ウチキフィルムでご用意している音源から選んでいただく形になります。


そんなわけでこんな感じで出来上がります。



ウチキフィルムにプロフィールムービーをご注文いただく場合は結構手間が掛かります。
メールでのアンケートに答えたり、仕事終わりに打ち合わせしたり、撮影では一日が潰れます。
毎回出来上がるまで、何が出来てくるか分かりません。
それでも2人だけのムービーになることは間違いありません。
スタイリッシュとか、オシャレとかというよりは『素直に2人らしい』というムービーを目指しています。

今週は3月に挙式予定のお2人と撮影に行ってきます。
同じ大学で出会ったカップルの物語。
今から仕上がりを楽しみにしています。

春シーズンもまだまだお問い合わせを受け付けております。
今年もどうぞ宜しくお願い致します。

ウチキフィルム 打木 健司

ウチキフィルムのホームページはこちら↑



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